飛行機ネタ・いつしか優等生、日本のA320(9月15日 曇り時々晴れ 24℃)

不思議な事に、天気は昨日と同じパターンだ。仙台は早朝雨がぱらつき、その後曇り→晴れに変わった。

予報では、午前中を中心に雨、午後から曇りだったが、良い意味で外れた事になる。

最も天気が一年中で最も変わりやすい時期であり、仕方ない事かも知れない。

今日から3連休と言う人も多いだろうか、「シルバーウィーク」のスタート。

全国的に天気が不安定で、関東より西は暑さも復活しそうだが、あれだけ騒いでいた40℃の猛暑は幻だったかのように、忘れられている。

暑さ復活と言っても30℃前後、数十日も「猛暑日」が続いた地域では今更騒ぐほどではないのだろう。

「暑さ寒さも彼岸まで」

昔の人は天才だと思う。

来週後半から秋の彼岸を迎えるが、文字通りになるだろう。

少し気温が高いのは、南海上にある台風23号。

日本に直接の影響はないが「猛烈」な台風で、台湾や中国、香港辺りに大きな影響を及ぼしそうだ。

中心気圧が900ヘクトパスカルと「スーパー台風」並み。

香港では台風に備えて、今日から店を臨時休業して片付ける所も多かったと言う。

この台風が引き込む熱帯の空気が、遠く離れた日本にも流れているので、暑さが少し復活している。

意外にも、あれだけ異常な猛暑続きだったのに、日本付近の海水温は低くなっている。

先週大きな被害を出した台風21号が、海水を上手くかき回したらしく、少なくとも北海道から関東までの太平洋岸、北陸までの日本海岸は海水温が平年並みかそれ以下まで下がっていると言う。

台風が過ぎれば、より秋めいて来そう。

この3連休は「敬老の日」だが、100歳以上の方々は現在7万人近くいて、年々数千人ずつ増加していると言う。

40年前、100歳以上の人は全国でたった150人。善し悪しは別として、物凄い増加率だ。

女性の最高齢はなんと115歳、男性は114歳で、男性は世界最高齢者としてギネスに認定されている。

それにしても115歳と言うのは凄い。27年前91歳で亡くなった祖母より、僅か3歳下!

大変元気なおばあちゃんで、このまま120歳も夢じゃない?

私などあと64年もあり、これまでの人生以上の時間がかかる。

昨年亡くなった母など、高齢者でもなんでもない年齢に思えてしまう。

医療の発達が理由なのだろうが、一方で年間のガン患者数は連続で100万人を突破。

ガンで亡くなる人も、年間38万人もいると言う。

医療が発達しているようで、ガン患者は減っておらず、微増にある。即ちガンに対する医療技術は微増に抑える程度、と言う事であり、長生きのお年寄りの原点はご本人の強い意志、と言う事が大きいのだろうと思う。

今や80歳は高齢者であっても、若い。中にはバリバリ働いたり趣味に没頭する方もたくさんおられ、たかだか50年で人生が憂鬱な私など、余計打ちのめされてしまいそう。

二言目には超高齢者社会、医療費・年金問題ばかり騒ぎ立てるが、それを言う人も必ずその範疇に入るのだ。

私は日本の医療制度を、抜本的に見直すべきだと思う。

カリブ海に浮かぶキューバは、最貧国の一つ。

60年代の「キューバ革命」と「キューバ危機」で、アメリカを筆頭とする西側から徹底的な制裁を受け、支援していたソ連が消滅すると、余計貧乏になってしまった。

小さな島国なので産業は奮わず、農産物ぐらいしか輸出出来ない。

制裁のおかげで観光客も呼べない。

とにかく国自体が貧乏だから、国民に至っては言うまでもなく貧困だ。

最も国自体が貧乏なのだから、貧富の差はなく、外国と比べて…と言う条件がつく。

そこでキューバ政府は、とにかく貧乏でも国民が「健康」であることを骨子として、医療費は基本的に無料にした。

少ない国家予算を医療と教育に多額投資し、特に医師や看護士を育てる。

キューバでは「ホームドクター」が制度化され、地域別に病院が必ず置かれている。

住民には地区担当の看護士が定期的に家庭訪問して健康チェックを行い、問題があればすぐ病院で治療を受けさせる。

もちろん全て無料だ。

地区の病院では、例えば手術が必要と判断すると、大学病院など基幹病院に送る。

その場合、手術費・入院費が必要となるが、負担は僅かで、どうしても払えない場合は国が立て替える。

つまり貧乏だけど、老いも若きも健康であればなんとかなる…と言う発想。

キューバでは食糧は配給制で、決して充分な量とは言えないが、少なくとも貧乏で飢える事もない。

もちろん自由な商売も出来るので、お金を稼いで食糧を買う事は出来るが、お金を使う対象は少ない。

代わりに医療レベルは世界トップクラスにあり、海外からの留学生が多数来て、貴重な外貨をもたらす。

医科大学のレベルもトップクラスにあり、何より学生と医師の意識が高いと言う。

どこかの国と違って、医師に金持ちや権威はなく、「人のため国のため」に働いている。

医師を地位やお金で優遇する発想自体が少なく、医師や看護士を目指す人もまた、教育費は殆どかからない。

大学入試も学力より、医療に対する意識と使命感が重視され、適性によって振り分けられる事もあるが、必ず医療関係者として教育しる。

おかげでキューバ人の成人病罹患率は、非常に低く、平均寿命も比較的長い。

国に対しての不満はなくもないが、教育・食糧・医療・住居は100%保証してくれるから、お互い様と言う意識なのだそうだ。

日本では困難かも知れないが、医師イコール高所得者と言う図式は潰すべきだ。

最近某医科大学で、入試の不正が明るみになったが、根本は上層部の権力と金銭的な保身。

使命感に欠けた医師や医療関係者は必要ない。

キューバのように、良い意味での「本末転倒」は、高齢者社会を恐れずに済むと思う。

それ以前に、お年寄りに優しい社会を心がけていきたいものだ。


飛行機ネタ。

学校や職場には、必ず一人くらい優秀な人がいる。

特に学校では成績が良くて、運動も得意、見た目も良く、性格も良い…全てに完璧と思える同級生がいたものである。

同時にそれは、どこか完璧過ぎと不審に思え、自分を蔑み、相手を恨めしく思ってしまう。

尊敬、憧れ、羨ましさは妬みと表裏一体なのである。

それが誤りだとわかっていながら、何故か納得出来ないのは、まさに保身と言う本能だろうか。

愚か者はそうした相手を常日頃どこか欠点を探し、足を引っ張ってやろうとばかり考えて、自分で自分を貶めている事に気づかない。

何事にも優秀な人は、敵を作ってしまう悲しい人間の性に翻弄される。

大げさな話なのだが、飛行機にもこうした「優秀」な完璧な機体が存在し、圧倒的な支持を得る一方「アンチ」もまた、根強く存在する。

全く根拠のない感情なのだけど、「優秀」と思うとどこか荒探ししてそれを崩して見たくなる。

だが「優秀」だからこそ、その立場を維持できている訳で、「非の打ちどころがない」のである。

21世紀になり、飛行機を「危険」と考える人はいない。

統計上最も安全なのは飛行機、と言われる程であり、4~50年前に比べると数百・数千分の一まで確立は低い。

仮に事故が起きても、それは殆どが「ヒューマンエラー」であり、飛行機自体に問題があることはほぼない。

毎日世界で述べ数万と言う飛行機が飛んで、事故がないのだから安全性は然るべきと言える。

議事術の進歩は安全と言う点では、既に頂点を極めていると言っても良い。

今世紀になって作られた旅客機の殆どは、そのレベルに達しており、それ以外即ち〔商売道具〕としても完ぺきに近い品質を誇っている。

その中で際立って「優等生」なのは、エアバス社の小型ナローボディ機「A320」シリーズであろう。

80年にエアバス社は今後数十年の間に、ナローボディ機の需要が万単位の需要があると見込み、同社初の小型ナローボディ機の設計・開発を開始した。

当時このカテゴリーには、アメリカのボーイング737とマクドネル・ダグラスDC-9/MD-80が60年代から生産され、改良を重ねてマーケットを独占していた。

エアバス社の本拠フランスでは、航空大国として「カラベル」「メルキュール」と言う国産ジェット旅客機を生産していたが、前者は創世記の機体、後者は737の「パクリ」になってしまい、オリジナル機種は久しく絶えていた。

同じく航空大国のイギリスも「コメット」から始まり、「VC-10」「トライデント」「1‐11」など国産機を開発して来たが、いずれも商業的には失敗し、機体自体もアメリカ機より性能的に劣っていた。

唯一両国が共同開発した超音速機「コンコルド」が成功し、ヨーロッパの威信を保つことができたが、特殊と言う域は脱することができず、技術的には成功しても商業的には「大失敗」であった。

そのトラウマがあって、イギリスは自主開発を断念。

諦めきれないフランスはドイツ(旧西ドイツ)、イギリス・イタリア・スペイン・オランダと共同出資してエアバス社を設立。

「ヨーロッパ製」旅客機の開発に乗り出していた。

70年代にいきなりワイドボディ機「A300」、その派生形「A310」を開発していたが、小型機もラインナップに入れることが今後同社の成長に欠かせない要素でもあった。

しかしアメリカ機のマーケットに「くさび」を打つには、徹底的な「差別化」が必要であり、何より同社にとって初めてのナローボディ機は0からのスタートであった。

エアバス社は基本型を180席級として定めていたが、当時これに対応するのはDC-9-50およびデビュー間近の‐80(後のMD-80)しかなく、737はまだ130席級の小型機‐200型だけであった。

同社では180席級は大きすぎるのでは、という意見も多かったが、将来の需要を見込んで大きめにすることこそ顧客を呼べると自信を持っていたが、同時に意見を尊重し、胴体長を変えたシリーズ化も同時進行で計画された。

そして基本コンセプトが固まると、まず地元の老舗エール・アンテールと当時まだ国営だったエール・フランスが発注の意向を示し、ローンチした。

これが「A320」であった。

アメリカ機との差別化は明確で、徹底していた。

320の最大の特徴は、世界初のデジタル式「フライ・バイ・ワイヤ」方式を全面的に採用した機体であると言う事だ。

これは「A330」の過程で書かせて頂いたが、操縦システムは全てコンピューター制御である。

通常飛行機の操縦には、パイロットが操縦桿とペダルを動かすことで動翼を作動させるが、それは金属製のケーブルと動翼につくアクチェータで作動させる。

基本的に応力は油圧によってサポートされるが、第1世代の旅客機の殆どは「人力」であった。

727や737以降になると油圧機構が追加されたが、ジェット旅客機でも人力でケーブルを押し引きしていたのである。

320はこうした「操縦索」と呼ばれるケーブルは一切なく、動翼はコンピューターの指令によってアクチェータを作動させる。

わかりやすく言えば「電動式」と言う事だ。

操縦桿とペダルは、言いきってしまえば単なる入力装置・スイッチに過ぎない。

入力をコンピューターが分析し、動翼やエンジンを自動的に作動・調節させる。

この方式により、ケーブルが廃止されて「電線」だけになったので大幅な軽量化が実現したのと同時に、機内のスペースが大きくなり自由度も増した。

コクピットはもちろんCRTのグラスコクピットで、フライ・バイ・ワイヤ機としてそれまで常識だった「W」型の操縦桿はなくなり、左右のコンソールに飛び出た「サイドスティック」で操縦する。

これはアメリカの戦闘機「F-16」で実用化されたもので、旅客機では初めて採用された。

機内スペースに自由が増したことで、胴体断面はアメリカ機より大きくすることができ、床下の貨物スペースも遥かに大きい。

320ではワイドボディ機が搭載する、国際規格の「LD-3」コンテナを搭載できるように設計されていた。

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    ↑91年に登場したエアー・ニッポンの「ユーロサルーン」A320-200(ウィキペディア英語版より)

原型機は87年に初飛行し、テスト後88年にローンチカスタマーであるエール・アンテールに納入された。

この機体は基本型となる「-100」型だったが、言わば先行量産型である。

テストで主翼端に整流用のウィングチップが追加され、燃料タンクを増大させた「-200」型が本格生産型である。

-100では航続距離を3,000キロ程度としていたが、-200では標準で4,500キロ、最大で6,000キロまで延長できる。

これはナローボディ機の概念を覆すことになり、エアバスの名前が一気に上昇することにもなる。

それまでの小型機は「短距離」用と言う概念があったのだが、320はその最新技術の採用で小型機ながらワイドボディ機並みの航続力を持てたのである。

当初初めての「ヨーロッパ製」と言う事で、フランス・ドイツ・イギリスなど域内以外で興味を持つエアラインはほとんどなかったが、無事初飛行と初就航を済ませると、にわかに注目を浴び始めていた。

日本でもエアバスのこの新しい320に注目したANAが発注し、日本エアシステムのA300以来2番目のエアバスユーザーとして名乗りを上げた。

80年代後半、国内の航空需要は高まりを見せており、保有する古い737を代替えするために思いきってエアバス機を発注した。

先進性が選択理由の一つであり、発展型の737-300~-500より優れていると思われたからである。

ANAは、320の導入を大きな宣伝で盛り上げた。

当時の日本は完全なアメリカ一辺倒で、767など日本のメーカーも携わっていた。

しかしこの時代日本は「貿易摩擦」としてアメリカから激しい政治的・経済的攻撃を受けており、国民も「なんでもアメリカの言うなり」に嫌気がさしていた。

それは政府への不信感にもつながっており、エアラインに対して「アメリカ製を」と言う圧力はかけにくいと言うより、間接的な反撃でもあったのである。

あくまで非公表だが、全日空が複数の320を発注したことを最も驚いたのはボーイングだったと言われる。

727・737・747そして767と、ボーイング一辺倒だった同社が、突然エアバスを買うと言うのだから驚くのも無理はなかった。

最も数年後全日空は320より小型、という理由で737-500を導入する事になるのだが。

それならば320の単胴型「A319」という選択肢が自然だった訳で、再び圧力がかけられたのか、ボーイングが態度を変えて腰を低くしたのかはわからない。

とにかく日本発のヨーロッパ製ナローボディ機320が91年から就航し、ローカル線を主体に運航を始めた。

737-200と767の中間サイズであり、ローカル線だけでなく幹線の早朝便や深夜便にも使用できる利便性は、同社の便数と路線拡大を促した。

また系列会社の「エアー・ニッポン」との共通事業機と言う初めての試みも320で開始され、トリトンブルーの塗装は同じながら最大時3機の320がロゴを「エアー・ニッポン」に改めて運航された。

最も共通事業機であるため、全日空便・エアーニッポン便に関わらず「ANA」「ANK」塗装の機体が運用された。

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    ↑導入当時の漢字タイトルだったANAのA320-200(ウィキペディア英語版より)

エアー・ニッポンでは独自に「ユーロ・サルーン」と言う愛称をつけて、新機材を宣伝した。

機内仕様は共通で、普通席166席。座席はライトグリーンとライトブラウンを交互に配し、ドイツの「レカロ」社製を採用して、乗り心地をアピールしていた。

特に「ANK」塗装の320はファンの間でも人気で、運用が決まっていないため写真を撮ったり搭乗することは貴重だった。

ロゴタイトルの違いと、乗務員が違うだけなのだけれど大人気だった。

320だと分かっていても、その時になって見なければ「ANK」塗装かどうかわからないのだ。

日本人にとって、慣れ親しんだアメリカ機とは機内の様子が違うことも分かりやすい機体であった。

一つは同じナローボディ機ながら、全体的に一回り大きく見えたのである。

これは737と比べるとよくわかるのだが、320の主翼は胴体の中央に近い「中翼式」であるため、脚が長く機体の高さがあったためである。

737やDC-9は、ボーディングブリッジなどの設備のないローカル空港での運用を考慮して、地上高を低く抑え、ドアには収納式のエアステア(タラップ)が付いていた。そのため客も短くなっていたのだが、320では敢えて其れを無視した。

設備のない空港でも、着脱式タラップぐらいは必ずあること、それよりも胴体をA300と同じく真円形にすることで床下の貨物スペースを取る方が有効だと判断した結果である。

其れが脚を長くしていた理由である。

また地上での走行安定性を良くするために、前脚が若干前方に傾いていることも320の特徴である。

飛行機は基本「3点」姿勢であるために、地上滑走中横風に弱い。

320は前脚の接地重量をしっかり保つことで、ふらつきを予防している。

エンジンは「CFM-56」ターボファンエンジンと「V2500」を選択出来るが、ANAでは主流のCFM-56を採用している。

導入に際し懸念されたのは、移行するパイロットの「慣れ」であった。

当然ながらサイドスティック式の機体は、自衛隊を含めて日本で初めてのことである。

事前にエアバス社のトレーニングセンターで訓練を受け、ライセンスを取得したパイロットたちは、意外にもすんなり受け入れられたと言う。

機長は左手、副操縦士は右手でスティックを操作する事になるが、違和感はないとの意見が大半を占めた。

戦闘機F-16のサイドスティックは「フォースコントロール」と言って、ほとんど動かず、握った手の圧力で効きを判断するが、320のそれは感覚を重視するために動くようになっている。

また「リバーサ(逆噴射)」スイッチも、従来とはやり方が違ったが、これも慣れであり運用上問題になることはなかった。

むしろフライ・バイ・ワイヤのおかげで、パイロットの肉体的労力が軽減されており、パイロットには殊のほか好評であったと言う。

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        ↑A320シリーズのコクピット(ウィキペディア英語版より)


既存のモデルを改修した737等に比べると、320は明らかに「後だし」的な優秀さが際立っている。

エアバス社は徹底してリサーチをしてから、賭けに出たのである。

気を良くした全日空はその後、長胴型200席級の「A321-100」も採用し、退役間近のB767-200の後継機種に指定した。

ところが何故かエンジンは「V2500」であった。

320シリーズは基本的に「1ライセンス」で、シリーズ全てを操縦できる。

それが大ヒットの一因になるのだが、エンジンが違えば整備コストは高くなるのは当然である。

「V2500」はイギリスのロールス・ロイスが主体となって建ちあげた合弁事業会社のエンジンで、日本のIHIも参加していた。

恐らくそれが理由と思われるが、10機導入された321は10年満たずに全機退役させてしまった。

同社は「200席」と言うキャパシティが合わないことを理由に挙げていたが、エンジンの違いが大きな理由であっただろう。

321は全日空のナローボディ機で初めて「2クラス」を採用し、前部に8席のスーパーシートが設けられていた。

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    ↑(2枚)ANAが導入したA321-100。初号機は日本の風景を描いていた(ウィキペディア英語版より)


全日空は2010年代前半まで、320をリース機を含めて増やしていた。

近距離国際線機材として、床下貨物室が大きいことが理由であった。

何度か書いているので、ここでは省略するが、737NGの導入で320は全面退役とした計画を僅か1年ちょっとで白紙に戻し、新シリーズである「neo」の320・321を追加分を含め37機も発注したことは記憶に新しい。

同社が320を見直したのは、機能的なことのほかに採用するエアラインが増えたことも大きい。

規制緩和で設立された「スターフライヤー」が、独立系エアラインとして初めて320を発注し、大きな注目を浴びたこと、2010年代になって生まれたLCCがこぞって320を導入したことも、全日空の見お直しに大きく影響している。

同社が出資する「ピーチ」のそうだし、いったん解散して手を引いたものの「エア・アジア」の親会社は320の大手ユーザーである。

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    ↑30機に迫る勢力に成長したピーチのA320-200(ウィキペディア英語版より)

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    ↑期間限定で運航された「MARIKO JET」(ウィキペディア英語版より)


その他全日空が新たに出資したバニラ・エア、カンタス航空と日本航空が出資している「ジェット・スター・ジャパン」、新しい経営者で復帰した「エア・アジア・ジャパン」と、LCCは春秋航空以外全て320を採用している。

スターフライヤーはLCCではなく、「高級感」をウリにした320で話題になった。

機体のデザインは有名デザイナーに依頼、「黒」をイメージカラーにしてデザインされた320は世界を驚かせた。

言われてみればあるようでなかったのが「黒い旅客機」で、イメージの発想転換の賜物と言える。

小型機の320がグッと高級な機体に見えるのは確かで、座席も黒いレザーシート、最初からパーソナルモニターを標準装備した日本で最初の320でもある。

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       ↑スターフライヤーのA320-200((ウィキペディア英語版より)

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         ↑バニラ・エアのA32-200(ウィキペディアより)

LCCは輸送力重視のため最大座席数である180席が標準だが、スターフライヤーは150席と言うプレミアムエコノミー並みのピッチも魅力であった(現在は若干増席された)。

定期便の320としては恐らく唯一の「黒」であり、美しい320の一つと言える。

逆にLCCらしく、見ただけで楽しいのはピーチ。

こちらも常識を外れた、うっかりすれば「際どい」色になりがちなマゼンタを大胆に用い、トーンを変えてピンクとパープルを織り交ぜることによって「ピーチ」の名前にふさわしい、明るい320である。

これもありそうでなかった配色であり、スターフライヤーと並んで海外でも非常に評価の高い塗装である。

何より遠くからでも、一目でピーチ機と分かるのが良い。

バニラ・エアもイエローと言う難しい色を控えめに使うことで、いかにもリゾート行きLCCのイメージを浮かばせるが、ちょっとおとなしい感じである。

来年にはピーチと統合され、機体もマゼンタに変えられる予定だ。

ジェット・スターとエア・アジアは本社と共通で、デザインは外国風。

登録記号の他、エア・アジア・ジャパン機は機種に日の丸が記入される。

ジェット・スター・ジャパンの320は、現在唯一「V2500」を搭載する320。

これは親会社であるオーストラリアのジェット・スターが、同エンジンを使っているためである。

全日空の321、引退した元日本航空のMD-90以来の「V2500」搭載機種として、ファンに注目されている。

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    ↑ジェット・スター・ジャパンのA320-200。エンジンに注目(ウィキペディア英語版より)

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       ↑エア・アジア・ジャパンのA320-200(ウィキペディアより)

320シリーズは製造開始後、30年を迎えた。

エアバス社では2010年ごろから「マイナーチェンジ」型として、仕様を変更している。

最初の変更点はフライ・バイ・ワイヤシステムの改良で、通常の銅線だったのを「光ファイバー」に変更し、大幅な耐久性と情報伝達の確実性を確保している。

機内では壁材の見直しなどでインテリアが変更され、わずかながら機内の容積が増やされている。

外観上の違いでは、主翼端のウィングチップが一体型の「シャークレット」に変更され、燃費が約3%改善された。

シャークレットはオプションで、これまで通りのウィングチップにも可能である。

また機首両面、操縦室下部にあるスポットライトの形状が初期の円形から四角形に変更されているのが「後期型」の識別点となる。

さらに客席のモニターや、WiFiなどネット環境を整えるために発電機の能力とバッテリーの強化も行われており、エンジンも僅かながら出力が上がっている。

エアバス社では低コストで時代に合わせた新型機として、エンジンを「ギアード・ターボファン」に換装した「neo」シリーズの生産を開始しているが、区別の為につけられた従来型の「ceo」も並行生産の予定。

今のところ「neo」を発注しているのは全日空とピーチだけだが、今後発注するエアラインは当然の如く出るだろう。

全日空は「neo」の登場に合わせ、321を復活させることになったが、生産が間に合わないため、機数が揃うまでの間「ceo」をリースで導入。15年ぶりに日本の空に321が戻っている。

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    ↑(2枚)日本初の導入となったANAのA320-200neo(ウィキペディア英語版より)



復活した321はシャークレット付き、エンジンは320と同じCFM-56になっており、ファンとしてはまさか321が復活するとは夢を見ているような気分である。

しかも最初の321より「成長」した機体であり、間もなく「neo」の営業運航も始まる。

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        ↑日本に復活したA321(ウィキペディア英語版より)

全日空ではneoシリーズの320は近距離国際線用機材、321は国内線用機材として運航するとしている。

同社はコンテナを積める能力の他、737や787を作るボーイング社と競合させる意味も含めてエアバスの再採用に踏み切った。

以前は1社から導入する方が便利だったが、現在は競合させる方がコストの削減に繋がる時代になったからだ。

日本航空も777の後継にA350を発注して世界を驚かせたが、320の発注はない。

「鶴丸」の320を見て見たい・・と思うが、今後どう動くのか予測はつかない。

320は現在まで7,250以上が生産され、通常型の「ceo」の受注残は1,000機以上ある。

加えて319・321を含めた「neo」の受注は、確定だけで3,000機以上、未発表を含めると4,500機以上になると言われている。

ライバルである737は既に10,000機を超えているが、同機の初飛行は68年。

一方320シリーズの初飛行は88年で、両社の開きは20年もある。

それで現在までの生産数・受注数を、数字だけで判断は出来ないだろう。

320シリーズの殆どは、ドイツのエアバス社工場で組み立てられており、あえて国籍を言うならば「ドイツ機」。

しかしアメリカと中国にも320の現地生産工場があり、エアバス社では今後受注によって米中製の320を販売する可能性を指摘している。

今のところアメリカ向け・中国向けの「国産機」の工場になっているが、受注が増えているので可能性は高いと思われる。

30年前確かに素晴らしいハイテク旅客機であることはわかっていたが、ここまで世界を席巻するとは予測できなかった。

しかも旅客機業界としては初めて海外工場を持ち、一昨年前にはカナダのボンバルディア社と提携。

同社の新型リージョナル機「Cシリーズ」を「A220」として販売する事になって、エアバス社のマーケットは拡大を続けている。

ここまで成長させたのは間違いなく320シリーズの功績に他ならず、開発費用の原価償却は20年で消化。

既に純粋な利益を上げるまでに至っており、憎らしいほど「親孝行」の「優等生」なのである。






3連休初日。仕事と言う人は多いだろうけど、雰囲気は華やいだ感じ。

泉中央ではユアスタでサッカーのホームゲーム。今日から日中に時間帯になり、秋の到来を感じさせる。

通勤の人は少ないが、街は買い物客や食事の人で大混雑。

レストラン街は昨夜に続き、どこもいっぱいだ。

むしろ私が行くカフェの方が空いていて、皆さんは「食事」が目的だったようだ。

明後日まで休みだから、多少遅くまで遊んでいても・・と言う安心感があるのだろう。

あまり天気が良くないのが残念だが、中には10日間の「ロング・バケーション」の人もいるだろう。

華やいだ雰囲気、悪くない。

もちろん私は普段通り、お金もない。

でも世の中の連休気分は良いものだ。




元気ですか?

今日は良い一日でしたか?

体調はどうですか?

風邪など引いてませんか?

3連休、君はどう過ごしますか?

どこかへ旅行、友人と食事や飲み会、それとも仕事でしょうか?

秋と言うにはちょっと物足りないですが、少しでもそれを感じられる休日になるといいです。

気温差が大きいので、服装や体調管理には気をつけて下さい。

明日もどうかお元気で。

君に笑顔がありますように。

お休みなさい。



神(かむ)さびて いはほに生ふる 松が根の 君が心は 忘れかねつも(万葉集巻十二 3047 物に寄せて思を陳ぶ)



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