飛行機ネタ 世界をリードする777(4月13日 晴れ 15℃)
桜は満開。終日青空。
そして土曜日となれば、お花見せずにはいられない…そう思った人は多かったに違いない。
気温は平年並みで、少し風が冷たかったかも知れないが、抜群のお花見日和だっただろう。
満開宣言の10日には積雪があったりと、お花見を予定していた人はやきもきさせられただろうが、予定通りタイミングばっちりだったのでは?
咲く辺りはかなり寒かったので、今年は開花時期が少し長めになるかも。
ならば来週末ぐらいまで楽しめる可能性があるし、少し標高の高い所や北の方ならば2週連続でお花見が出来るのではないか。
待ちに待った春が、今目の前にある。
我が家の近所には、知る人ぞ知る桜の並木道があり、恐らくは満開だろうが、私の行動範囲と反対方向なので、実はまだ見ていない。
だが私自身、積極的に桜を見る気になれないと言う事情もある。
通りがかりならば受容するけれど、わざわざと言うのは身体も心も動かない。
先日母の三周忌を迎えたばかりだが、2年過ぎて少しは想いが和らぐかと思ったが、やはりわざわざと言う気にはなれない。
ひさびさに、散歩がてらお花見に行こうと言っていて、直後母は急逝した。
あの時、桜は僅か数日後に咲き始めた。
生まれて初めて桜が嫌いになった。
昨年はそうした気分は少しなくなったが、見に行く事はなかった。
もちろん桜に罪はないけれど、母の無念さを思うと、まだわざわざ見に言って笑顔にはなれない…と思う。
桜は一人より、誰かと一緒の方が良い。
春の喜びは生きている喜び。家族でも友人でも、そして恋人と一緒に見るからそう思える。
まあ桜などそっちのけ、と言う人も多そうだが(笑)。
日本一の桜の名所、奈良県吉野山の「千本桜」も、今週見頃を迎えたと言う。
随分遅いように思えるが、標高が高いため満開は周囲より遅れる事が普通だ。
秋の紅葉とともに、最も混雑する時期で、土日は周囲の道路は大渋滞。
臨時の駐車場も長い空き待ち時間を強いられ、尾根伝いの狭い道は人々で溢れかえる。
同じ混雑するなら、近鉄線でアプローチするのがベスト。
近鉄吉野線は、吉野山まで乗り入れており、この時期は直通する大阪・阿倍野橋から南大阪線で、臨時列車が多数運転される。
代表品種「ソメイヨシノ」は、吉野山にあやかった名前だが、直接関係はなく、「ソメイ」は発祥地と言われる埼玉県の地名。
諸説あるようだが、ソメイヨシノは偶発的な自然交配種で、そこから増殖させたと言う。
桜自体、交配種が非常に多いそうで、北半球ではあちこちで見られる。
ただ交配種を増殖させ、広めているのは日本だけだそうで、最も安定した品種だと言う。
有名なのはアメリカの首都ワシントンDC、ポトマック川沿いの桜並木で、苗木は日本産のソメイヨシノ。
実際には一度病気で全滅し、現在の桜は「二代目」なのだが、ワシントンDCでは市民の誰もが日本産だと知っており、毎年「チェリーフェスティバル」が開催される。
アメリカ人にお花見の習慣はもちろんないが、大使館もある事からアピールされて、屋台が出たりイベントが開催されたりして、ワシントンDC春の風物詩になっていると言う。
最近は更に「日本ブーム」に沸いていて、「ミスチェリー」コンテストまで開かれている。
全米からの応募があり、出場条件は「桜」で染めた着物を着る事。
外国文化に疎そうで、季節のワビサビなど全く興味なさそうなトランプのおっちゃんは、どう見ているのか知りたいものだ。
彼はニューヨークの人だし、ワシントンDCに来て初めて桜を見たのではないか。
因みに英語圏では桜を「チェリー」もしくは「チェリーブラッサム」と言うが、さくらんぼも「チェリー」と言うのはご存知の通り。
植物学的にも同列種なのだが、アメリカでは桜を「フラワーチェリー」と区別する。
飛行機ネタ。
日本では、ボーイング777は既にスタンダードな旅客機で、珍しくも何ともない機種であろう。
同機が就航したのは95年で、最初に飛ばしたのは全日空。やや遅れて日本航空が、翌年日本エアシステムも就航させ、日本の777時代の幕が開けた。
777開発に当たって、ボーイングは「ワーキング・トゥゲザー」を掲げ、コンセプトに賛同したエアラインに意見を求め、部品メーカーも開発段階から参加して、充分なマーケティングを煮詰めて作った初めての旅客機である。
それまでもエアラインの意見を求める事はあったが、あくまで参考程度であり、メーカーとユーザーの区別がはっきりしていた。
全日空と日本航空は同機のローンチユーザーであるとともに、「ワーキング・トゥゲザー」に最初から参加していた。
機体そのものに関しては要求のみだったが、キャビンの仕様などについては2社の意見が生かされた部分も多い。
例えばトイレの便座。
日本ではかなり普及しているのが、バタンと閉じずゆったりと閉じる便座。
意外にも、飛行機のトイレはこのバタンと言う音がキャビンに響く。
全日空や日本航空は、トイレやギャレーのコンポーネントが日本製になる事から、この事と「洗便座」を強く提案した。
日本人のトイレに対する美徳感は世界一だと言うが、比較的綺麗好きのアメリカ人にさえ「意味が分からない」と拒絶されたと言う。
しかし「お客様の立場」を粘り強く説得し、音を立てずゆっくり閉じる便座が表情装備になった。
洗便座については、水道管や電気回線の増設が必要となる事から、残念ながら777では見送られたが、787で実現している。
もう一つ、旅客機の中はカラカラに乾燥しているのが辛く感じる人は多いが、「加湿器」も日本側で提案している。
これも777では技術的観点から採用が見送られたが、湿度によるサビや腐敗の心配がない787で、やはり実現している。
また身長が低い人や力の弱い人でも簡単に開け閉め出来る「ピボット式」のストウェッジも、日本側の提案で実現している。
777は機体の一部や、キャビンの部品など21%が日本製であり、炭素繊維材が主流の787では50%近くが日本製である。
早い話、丸ごとボーイングで作るより「責任分担」する事で経済リスクを低減する、と言うアメリカお得意の「上から目線」が根本にあるのだが、利用者サイドに立った機体は世界に広く受け入れられ、多くのユーザーが日本のアイデアである事を知っている。
飛行機は「道具」と割り切るアメリカと、「お客様あっての商売道具」と捉える日本の考えは、本来相反した考えなのだが、同じくワーキング・トゥゲザーに参加したエアラインの賛同を得た事も大きかった。
シンガポール航空やキャセイパシフィック航空など、アジア系エアラインの他、ブリティッシュ・エアウェイズなどのヨーロッパ系エアラインも、日本側の提案を支持したと言う。
777はボーイング初の全面的デジタル制御「フライ・バイ・ワイヤー」方式を採用し、コクピットも初の完全なグラスコクピット。
コクピットも将来の進化を予想して、配線などの余裕を持たせてあり、これも日本側の要望に基づく設計である。
6枚の液晶CRTは、現在より精度の高い物に変更され、既存の場合も取り換えの変更が可能。
最近では「FMB」(フライトマネージメントバッグ)と呼ばれるタブレットを、パイロットが持ち込むことが多くなったが、777では操縦席脇に最初からそのスペースが確保してあり、エアラインによって固定式のFMBを取りつけたり、も著混み式のタブレットを接続できるように改造している。
これはデータリンクで送られてくるリアルタイムの気象情報や、目的地の情報の他、飛行中のデータ計算や空港及ぶルートマップを任意で表示できるシステム。
最新の787では、計器盤のCRTにも表示できるが、777は1枚につき1種類しか表示できない大きさなのでFMBを使う事が多い。
こうした「後付け」のものも、将来を見越した作りになっているのが777の特徴であり、現在でも世界中で運航される実力に繋がっている。
前回書いたように777は767の「発展型」と計画されたため、「中距離機」の扱いだったが、時代の変化で長距離機に変更された。
777は90年にローンチ、94年に初飛行。
世界で最初に同機を受け取ったのは香港のキャセイパシフィック航空、営業運航を開始したのはユナイテッド航空で、全日空、日本航空と続く。
4社とも既に最初の基本型である200型の退役が進んでいるが、それでも現時点で機数は少ないが現役にある。
全日空・日本航空とも最初に受け取った機体は既に退役しているが、(ER)でない200型はまだ残存しているし、ユナイテッド航空の場合は自社発注機の他、統合したコンチネンタル航空機が含まれているので、今も二桁機数が国内線や近距離国際線用として運用を続けている。
営業に入ったのはいずれも95年の事だが、もう24年もの月日がたつのかと思うと感慨深い。
少し遅れたものの、日本では旧日本エアシステムを加えて国内大手3社前社が採用した事は、大きなニュースになった。
↑(3枚)ほぼ同時に導入され777時代を築いた初期型のB777-200(日本エアシステム、全日空、日本航空 ウィキペディア英語版より)
おりしも日本は規制緩和、94年の関空開港でエアラインブームが起きており、各社はこぞって新機材や新規路線を開設していた時期である。
最初に777を受け取った全日空は、初号機の尾翼の「ANA」ロゴの部分を「777」に変えてアピールしたが、裏を返すと棟目では767と見間違う・・・という意味も含んでいた。同社は「トリプルセブン」と命名した。
日本航空は同時期に初めてB737-400を、DC-10の後継機としてMD-11WP採用しており、これら新型機には独自の愛称をつけてアピールした。
737は「フラワージェット」、MD-11は「Jバード」、そして777には「スタージェット」と命名し、1機ずつ星座の名前を付けてイラストを書き入れた。その後の300型でも「スタージェット」は続けられている。
日本エアシステムは初めてのボーイング製ワイドボディ機で、本来はB747-400を発注していた。
同社はワーキング・トゥゲザーに参加していないが、747をキャンセルし777に変更していた。
機体デザインは公募で選ばれ、同社のイメージカラーである「レインボーカラー」を機体全体に巻きつけるような、世界で初めてのデザインを採用して大きな話題となった。
当時はまだラッピングなどの技術が薄く、機体に直接ペイントするのが一般的。
デザイン画を見せられたボーイング社は、見たこともない複雑なデザインに当初断った・・という話は有名だ。
今こそ凝ったウェーブライン塗装は珍しくなくなったが、当時は斬新過ぎる程だった。
まだ日本エアシステムの777は、同社初の「スーパーシート」が採用された他、通常運賃に1,000円プラスするだけの「レインボーシート」が設定され、普通席を含めた全席にパーソナルモニターが装備された。
国内初の3クラス制だった事も大きな話題となったが、「レインボーシート」は今でいう「プレミアム・エコノミー」の発想の原点であった。
同社は777を「レインボージェット」と名付けたが、3社とも東京~新千歳・大阪・福岡・沖縄と言った幹線に投入し、利用客の争奪戦となった。
また座席は全日空・日本航空が3-3-3、日本エアシステムは2-5-2の9列で運航されたが、先の2社に300型が導入されると3-4-3の10列に増加されている。
特に300型は747の代替え機とされ、4発機の乗り入れが禁止された大阪・伊丹空港には必須の機体であり、747に準じたキャパシティが求められたのである。
現在もスーパーシート含めて全日空が504席、日本航空が498席仕様で運航されており、双発機としては最大の座席数タイトルを保持している。
↑(2枚)開け閉めしやすく設計されたピボット式のストウェッジ(ウィキペディア英語版より)
やや少ないものの、ほぼ同数の是席数が確保されるなら、4発機より双発機の方が採算性が良いのは明らかで、747を大量に運用していた全日空と日本航空は、計画を前倒ししてまで747を一気に退役させてしまうほど、777の有用性を認めていた。
加えて燃料と機体重量を増加させた長距離型の「ER」が作られ、世界でも777は標準化した。
「300ER」の実用化は10年後の04年と、意外と遅かったが、これはまだ747が数多く残っていたためで、初めて就航させたのはに日本航空である。
日本は生産分担を多く持っている事も影響し、あっという間に「777王国」になってしまった。
世界でも長距離性能が認められるとともに、通常型の200・300型の生産は打ち切られた。
現在、生産しているのは基本的に300ERと貨物型のFだけで、200ERと超長距離型の「LR」は事実上生産中止になっている。
ただし生産ラインは共通なので、受注があれば生産する事になっているが、14年以降両者の受注はない。
これは787が生産を開始した為で、特に座席数が被る787-9が生産されると、200型の意味はなさない状態にある。
先ごろ長胴型である「10」の生産も開始され、今月初めには全日空に1号機が納入されており、こちらは老朽化した通常型300型と置き替える予定になっている。
787は「長距離中型機」として、250席級の「8」が戦功販売されたが、300席級の「9」が発売されると、受注はこちらに偏っており、「8」の受注は既に高止まりになっている。
ボーイングでは787を「767」の後継機と見ていたが、実際には777の更新機材と言う見方をするエアラインが増えており、目論見は外れた格好だ。
前回書いたように、改良・発展型の「777X」も受注数は多いが、エアライン数は10社に満たない状態にある。
現在777各型を運用するエアラインは100社近くに上るが、777Xを「新規」で発注したのはドイツのルフトハンザ航空だけで、残りは更新機材として発注している。
777の受注数はこれまで2,033機で、約1,500機が納入済み。
そして1,426機が現役に確認されている。
即ち生産された機体の殆どが残存していることになる。
「ジャンボジェット」の747は、現行型の「8」まで約半世紀で約1,500機の生産だから、いかに777がハイペースであるか分かる。
747はやはり「特殊」な機体で、途上国や中小エアラインには持てあます機体であった。
しかし双発機の777であれば、そうしたエアラインでも長距離の2点間輸送が可能となり、特に途上国は先進国とダイレクトに結ばれることは国の発展にも貢献する事になる。
事実777が登場して以来、途上国の多いアジアや中東、アフリカ諸国のエアラインが777を採用することで経済が活性化した事例が多く見られるのである。
777と言えば、161機と言う途方もない機数を運用するUAEドバイのエミレイツ航空が有名だが、777が登場するまではナローボディ機で周辺諸国を飛ばすだけの小さなエアラインであった。
同社は777によって、ドバイを世界と直結させてあらゆる面に対し「中継点」としたのである。
TAXフリー制度を設けて、海外からの投資を呼び込み、金融センターとして機能させ、同社の利用客には「乗り換え」を促すことでドバイに立ち寄ってもらう。
旅行途中でも空港でお金を使ってもらえるし、出入国が自由であれば「継いで」に観光してもらえる。
街を歩けばドバイの良さが分かり、観光・ビジネスで再び訪れてくれる…これが功を奏して今や同国は「世界一の金持ち国」に成長した。
大げさだが、777がなければ同国の発展はなかったとも言えるほど777は重要な「基幹産業」なのである。
↑世界最大機数を保有するエミレイツ航空のB777-300ER(ウィキペディア英語版より)
日本では唯一採用しなかった「200LR」は、最大航続距離16,000キロを誇る超長距離機材。
エンジンは300ERと同じ高出力型「GE90-105B」を装備し、主翼も300ERと同じ延長型で翼端は「レイクド・ウィングフェンス」に変更した。
出現当時は世界最長の航続距離を持つ機体であり、それまでタイトルを保持していたA340-500を僅かに上回る性能を双発機で実現していた。
しかし登場時には787が具体化していたことや、いくら経済的とは言え16,000キロもの超長距離の需要が疑問視されて、思いのほか受注は伸びなかった。
生産数はシリーズ最低の59機で留まったが、新たに開発された純貨物型の「777F」は、基本的に「LR」を貨物型荷した機体である。
エンジンは200/300/200ERまではPW4070/GE90-103/トレント800が選択できたが、200ERの生産途中からほぼ「GE90」に限定され、300ERと777Fは「GE90-105」シリーズのみとなっている。
787がアメリカ製の「GEx」とイギリス製の「ロールス・ロイス・トレント1000」を選択出来るようになっていることから、基本設計が古くなった777に、生産コストの上昇を避けるために統一化したと考えられる。
ローンチユーザーの一つ、ブリテッシュ・エアウェイズは当然「トレント1000」を選択したが、それが出来ない300ERに関しては止むを得ず導入に至った。
だが787ではロールス・ロイス製が復活したことで、同社の長距離機材は787にシフトしつつある。
もちろん同社の787は全て「トレント1000」である。
↑(2枚)RRエンジン搭載の200ERとGEエンジンの300ERを運用するブリティッシュ・エアウェイズ(ウィキペディア英語版より)
19年3月の時点で、30機以上を運用する777のヘビーユーザーは18社ある。
最も多いのが前出のUAEドバイ・エミレイツで161機。次いでアメリカ・ユナイテッド航空の92機。
以降カタール航空(カタール・72機)、エール・フランス(フランス・70機)、キャセイ・パシフィック航空(香港・68機)、アメリカン航空(アメリカ・67機)、ブリティッシュ・エアウェイズ(イギリス・58機)、大韓航空(韓国・54機)、全日空(50機)、サウディア(サウジアラビア・47機)、シンガポール航空(シンガポール・45機)、日本航空(40機)、トルコ航空(トルコ・37機)、エバー航空(台湾、37機)、フェデックス(アメリカ、36機)、エティハド航空(UAEアブダビ・32機)、タイ国際航空(タイ・32機)、KLM(オランダ・29機)
ほとんどが大手メジャーであり、一部を除いて何らかの航空同盟に加盟しているエアラインが多い事、そして上位エアラインは複数種の777を運用していることが特徴である。
この中では貨物型のみ運用するフェデックスだけ、旅客型の777を運用していないのは当然だが、エミレイツ航空・カタール航空などは、777Fの他「200LR」も運用しており、「オール777」を実現している。
また初期型の運用経験があるエアラインが多く、特に日本の2社とアジアだけ採用した通常型300型を運用するエアラインがなを連ねているのも特徴である。
日本2社の他、キャセイ・パシフィック航空、シンガポール航空、タイ国際航空、大韓航空とも、老朽化で機数は減らしているものの座席数を増やした「中距離大量輸送型」として重宝している。
747がほぼ引退した現在、5,000~7,000キロ程度の距離を400席以上で運航できるのは777しかないため、各社は787-9/10やA350を後継機としながらも、777-300をなかなか手放せないでいる。
↑(3枚)日本にも飛来する通常型の300型。キャセイ・パシフィック航空、シンガポール航空、大韓航空(ウィキペディア英語版より)
10機以上20機未満となると、ユーザーは一気に数十社まで膨れ上がるから、今や777は747以上の「グローバルスタンダード旅客機」として君臨していると言って良い。
787・A350の出現で、程度の良い中古機材も増えており、とんでもないユーザーがいつの間にか増えていたりする。
また同機の規模としては考えられないLCCや、チャーター専門エアラインでの運用も増えて来ているのは時代の流れを感じる。
中古機の他、新造機も価格が安くなった事もあって、途上国からの受注がぽつぽつあるのも興味深い。
787に迫られているが、777はほぼ世界を席巻しており、ほぼ全大陸で運用されている。
↑(2枚)最もマイナーな777であろうトルクメニスタン航空の200LRとTAAGアンゴラ航空の300ER(ウィキペディア英語版より)
777が好まれるのは787程先進的ではないけれど、「熟成」された堅牢さだろう。
同時に747に次ぐ大きさを持つ胴体は、キャビンのアレンジメントに優れており、エアラインの需要に柔軟な対応が出来る。
以前787が導入された時、日系エアライン(と言っても導入したのは2社だが)のベテランパイロットが「オフレコ」としてこぼしたことがある。
「787は確かに先進的で優れた旅客機だが、カーボンファイバー(炭素繊維材)の機体は精神的に不安。実際操縦したが、軽過ぎて逆に大丈夫か?と思ったし、システムはバッテリー中心で、まるでプラモデルかラジコン飛行機の様だ。」
潜在意識の問題だろうが、787はいかにも「現代っ子」風で、頼りない感触が強いと言う。
パイロットは767や777を経験して来たそうだが、「同じ双発機なら、777の方がどっしり安定していて信頼度も高い。」と言う。
あくまで主観による換装なので、必ずしも正しいとは言えないが、良い意味で777は「保守的」と言う事なのだろう。
私が初めて777に乗ったのは日本エアシステム機だったが、事前にわかっていても「双発機」なのに、あまりの大きさに驚くと言うか、若干不安感を感じた。
200型のPW4070エンジンの直径は737の胴体とほぼ同じで、ERのGE90-105に至っては737より大きい。
キャビンも200型でさえ747の様に長く広く、天井が高い事に驚いた。
同時に「747の時代は終わったんだな」と思わざるを得なかったのだが、それだけの説得力が777にはあるのだ。
↑(3枚)最も新しいモデルB777F。上からフェデックス、カタール航空、大韓航空(ウィキペディア英語版より)
今後どのタイミングで「777X」に移行するのか興味深いが、貨物型の777Fは当分受注・生産が続く。
先に書いたように、747以上に生産されている機体なので、今後2~30年は現役に留まる事になるだろうか。
ただ受注が急に先細りになっているのが気になる所で、777Xの受注も伸び悩んでいる。
一方「弟分」の787は絶好調で、ボーイングの機体のセグメントの大幅な見直しは避けられないだろう。
先細りとは言え、意外なエアラインが今頃777・・と言う事も時折出ており、ボーイングとしては嬉しい半面777Xにしてほしいと思うところではないか。
オランダのKLM、スイスインターナショナルなどはつい近年300ERを導入したばかりだし、最初に200LRを導入したエアラインの一つ、パキスタン国際航空、日本には馴染み深いガルーダ・インドネシア航空などは「新規ユーザー」でもある。
↑(3枚)KLMの300ERとパキスタン国際航空の200LR/300ER(ウィキペディア英語版より)
また地元アメリカでは、ユナイテッドとアメリカンは787、デルタはA350を新規で導入しているが、777も併用を続けている。
アメリカン、ユナイテッドとも300ERより200ERの方が多く、デルタは200LRを運用する。
↑(2枚)日本線の主力で投入されるエール・フランスの300ERとオーストリア航空の200ER(ウィキペディア英語版より)
面白いところでは中東・イスラエルのフラッグキャリア、エルアル・イスラエル航空はB777-200ERだけ運用し続け、あららしい機材にはB787-9を選択した。
エアラインよって777と787の住み分けが非常にあいまいであり、エアライン側が試行錯誤している状態ではないかと思う。
ボーイングでも、いまだ777と787は別セグメントの機体、と言う考えは捨てていないのが実情だ。
だが絶対的地位を保ち続けていた747を、僅か20年で駆逐した事は間違いなく、21世紀初頭を代表する機体であることは間違いない。
最初はあまりに桁はずれで不信に思えてしまったが、今では「当たり前」の大型機になってしまった777。
10年先、20年先、777はどう変化して行くのか実に興味深い。
日本に乗り入れて来る777は数年前まで最も多い機種の一つだったが、787に変更するエアラインが増えているのが気にかかる。
天気の良い土曜日、街はさぞかし混んでいる・・と思ったが、賑やかではあるが特別と言うほどではない。
お花見を中心に遠出する人が多いのかも知れない。
夜は意外と寒く、寒がりの私はまだ冬物上着を脱ぎ切れていない。
夜行性ですので(笑)。
明日は概ね晴れそうだが、大気の状態が不安定でにわか雨の予報が出ている。
お花見は抜群の週末になりそうだが、早朝や夜は冷え込みそうだ。
女の子たちも、先日の雪が効いているのか、完全な春物になりきれていないようだ。
この半端さが仙台の春らしいと思うが、風邪をひく人も増えているそうなので注意を。
元気ですか?
今日は良い一日でしたか?
体調はどうですか?
風邪など引いてませんか?
お花見には最適の週末ですが、君は予定がありますか?
来週いっぱいは楽しめそうですし、少し足を伸ばすなら更に楽しめると思います。
君は宴会より、静かに鑑賞する方が好きだと思いますが、君なりの春を感じて下さい。
季節の花が好きだった君の事を、今日も思い出しています。
明日もどうかお元気で。
君に笑顔がありますように。
お休みなさい。
うるはしと 吾が思ふ妹を 思ひつつ 行けばかもとな 行き悪しかるらむ(万葉集巻十五 3729 中臣朝臣守)
☆今日のバス
1390号車 08年式三菱ふそうニューエアロスター(MP35JM) 富谷営業所
そして土曜日となれば、お花見せずにはいられない…そう思った人は多かったに違いない。
気温は平年並みで、少し風が冷たかったかも知れないが、抜群のお花見日和だっただろう。
満開宣言の10日には積雪があったりと、お花見を予定していた人はやきもきさせられただろうが、予定通りタイミングばっちりだったのでは?
咲く辺りはかなり寒かったので、今年は開花時期が少し長めになるかも。
ならば来週末ぐらいまで楽しめる可能性があるし、少し標高の高い所や北の方ならば2週連続でお花見が出来るのではないか。
待ちに待った春が、今目の前にある。
我が家の近所には、知る人ぞ知る桜の並木道があり、恐らくは満開だろうが、私の行動範囲と反対方向なので、実はまだ見ていない。
だが私自身、積極的に桜を見る気になれないと言う事情もある。
通りがかりならば受容するけれど、わざわざと言うのは身体も心も動かない。
先日母の三周忌を迎えたばかりだが、2年過ぎて少しは想いが和らぐかと思ったが、やはりわざわざと言う気にはなれない。
ひさびさに、散歩がてらお花見に行こうと言っていて、直後母は急逝した。
あの時、桜は僅か数日後に咲き始めた。
生まれて初めて桜が嫌いになった。
昨年はそうした気分は少しなくなったが、見に行く事はなかった。
もちろん桜に罪はないけれど、母の無念さを思うと、まだわざわざ見に言って笑顔にはなれない…と思う。
桜は一人より、誰かと一緒の方が良い。
春の喜びは生きている喜び。家族でも友人でも、そして恋人と一緒に見るからそう思える。
まあ桜などそっちのけ、と言う人も多そうだが(笑)。
日本一の桜の名所、奈良県吉野山の「千本桜」も、今週見頃を迎えたと言う。
随分遅いように思えるが、標高が高いため満開は周囲より遅れる事が普通だ。
秋の紅葉とともに、最も混雑する時期で、土日は周囲の道路は大渋滞。
臨時の駐車場も長い空き待ち時間を強いられ、尾根伝いの狭い道は人々で溢れかえる。
同じ混雑するなら、近鉄線でアプローチするのがベスト。
近鉄吉野線は、吉野山まで乗り入れており、この時期は直通する大阪・阿倍野橋から南大阪線で、臨時列車が多数運転される。
代表品種「ソメイヨシノ」は、吉野山にあやかった名前だが、直接関係はなく、「ソメイ」は発祥地と言われる埼玉県の地名。
諸説あるようだが、ソメイヨシノは偶発的な自然交配種で、そこから増殖させたと言う。
桜自体、交配種が非常に多いそうで、北半球ではあちこちで見られる。
ただ交配種を増殖させ、広めているのは日本だけだそうで、最も安定した品種だと言う。
有名なのはアメリカの首都ワシントンDC、ポトマック川沿いの桜並木で、苗木は日本産のソメイヨシノ。
実際には一度病気で全滅し、現在の桜は「二代目」なのだが、ワシントンDCでは市民の誰もが日本産だと知っており、毎年「チェリーフェスティバル」が開催される。
アメリカ人にお花見の習慣はもちろんないが、大使館もある事からアピールされて、屋台が出たりイベントが開催されたりして、ワシントンDC春の風物詩になっていると言う。
最近は更に「日本ブーム」に沸いていて、「ミスチェリー」コンテストまで開かれている。
全米からの応募があり、出場条件は「桜」で染めた着物を着る事。
外国文化に疎そうで、季節のワビサビなど全く興味なさそうなトランプのおっちゃんは、どう見ているのか知りたいものだ。
彼はニューヨークの人だし、ワシントンDCに来て初めて桜を見たのではないか。
因みに英語圏では桜を「チェリー」もしくは「チェリーブラッサム」と言うが、さくらんぼも「チェリー」と言うのはご存知の通り。
植物学的にも同列種なのだが、アメリカでは桜を「フラワーチェリー」と区別する。
飛行機ネタ。
日本では、ボーイング777は既にスタンダードな旅客機で、珍しくも何ともない機種であろう。
同機が就航したのは95年で、最初に飛ばしたのは全日空。やや遅れて日本航空が、翌年日本エアシステムも就航させ、日本の777時代の幕が開けた。
777開発に当たって、ボーイングは「ワーキング・トゥゲザー」を掲げ、コンセプトに賛同したエアラインに意見を求め、部品メーカーも開発段階から参加して、充分なマーケティングを煮詰めて作った初めての旅客機である。
それまでもエアラインの意見を求める事はあったが、あくまで参考程度であり、メーカーとユーザーの区別がはっきりしていた。
全日空と日本航空は同機のローンチユーザーであるとともに、「ワーキング・トゥゲザー」に最初から参加していた。
機体そのものに関しては要求のみだったが、キャビンの仕様などについては2社の意見が生かされた部分も多い。
例えばトイレの便座。
日本ではかなり普及しているのが、バタンと閉じずゆったりと閉じる便座。
意外にも、飛行機のトイレはこのバタンと言う音がキャビンに響く。
全日空や日本航空は、トイレやギャレーのコンポーネントが日本製になる事から、この事と「洗便座」を強く提案した。
日本人のトイレに対する美徳感は世界一だと言うが、比較的綺麗好きのアメリカ人にさえ「意味が分からない」と拒絶されたと言う。
しかし「お客様の立場」を粘り強く説得し、音を立てずゆっくり閉じる便座が表情装備になった。
洗便座については、水道管や電気回線の増設が必要となる事から、残念ながら777では見送られたが、787で実現している。
もう一つ、旅客機の中はカラカラに乾燥しているのが辛く感じる人は多いが、「加湿器」も日本側で提案している。
これも777では技術的観点から採用が見送られたが、湿度によるサビや腐敗の心配がない787で、やはり実現している。
また身長が低い人や力の弱い人でも簡単に開け閉め出来る「ピボット式」のストウェッジも、日本側の提案で実現している。
777は機体の一部や、キャビンの部品など21%が日本製であり、炭素繊維材が主流の787では50%近くが日本製である。
早い話、丸ごとボーイングで作るより「責任分担」する事で経済リスクを低減する、と言うアメリカお得意の「上から目線」が根本にあるのだが、利用者サイドに立った機体は世界に広く受け入れられ、多くのユーザーが日本のアイデアである事を知っている。
飛行機は「道具」と割り切るアメリカと、「お客様あっての商売道具」と捉える日本の考えは、本来相反した考えなのだが、同じくワーキング・トゥゲザーに参加したエアラインの賛同を得た事も大きかった。
シンガポール航空やキャセイパシフィック航空など、アジア系エアラインの他、ブリティッシュ・エアウェイズなどのヨーロッパ系エアラインも、日本側の提案を支持したと言う。
777はボーイング初の全面的デジタル制御「フライ・バイ・ワイヤー」方式を採用し、コクピットも初の完全なグラスコクピット。
コクピットも将来の進化を予想して、配線などの余裕を持たせてあり、これも日本側の要望に基づく設計である。
6枚の液晶CRTは、現在より精度の高い物に変更され、既存の場合も取り換えの変更が可能。
最近では「FMB」(フライトマネージメントバッグ)と呼ばれるタブレットを、パイロットが持ち込むことが多くなったが、777では操縦席脇に最初からそのスペースが確保してあり、エアラインによって固定式のFMBを取りつけたり、も著混み式のタブレットを接続できるように改造している。
これはデータリンクで送られてくるリアルタイムの気象情報や、目的地の情報の他、飛行中のデータ計算や空港及ぶルートマップを任意で表示できるシステム。
最新の787では、計器盤のCRTにも表示できるが、777は1枚につき1種類しか表示できない大きさなのでFMBを使う事が多い。
こうした「後付け」のものも、将来を見越した作りになっているのが777の特徴であり、現在でも世界中で運航される実力に繋がっている。
前回書いたように777は767の「発展型」と計画されたため、「中距離機」の扱いだったが、時代の変化で長距離機に変更された。
777は90年にローンチ、94年に初飛行。
世界で最初に同機を受け取ったのは香港のキャセイパシフィック航空、営業運航を開始したのはユナイテッド航空で、全日空、日本航空と続く。
4社とも既に最初の基本型である200型の退役が進んでいるが、それでも現時点で機数は少ないが現役にある。
全日空・日本航空とも最初に受け取った機体は既に退役しているが、(ER)でない200型はまだ残存しているし、ユナイテッド航空の場合は自社発注機の他、統合したコンチネンタル航空機が含まれているので、今も二桁機数が国内線や近距離国際線用として運用を続けている。
営業に入ったのはいずれも95年の事だが、もう24年もの月日がたつのかと思うと感慨深い。
少し遅れたものの、日本では旧日本エアシステムを加えて国内大手3社前社が採用した事は、大きなニュースになった。
↑(3枚)ほぼ同時に導入され777時代を築いた初期型のB777-200(日本エアシステム、全日空、日本航空 ウィキペディア英語版より)
おりしも日本は規制緩和、94年の関空開港でエアラインブームが起きており、各社はこぞって新機材や新規路線を開設していた時期である。
最初に777を受け取った全日空は、初号機の尾翼の「ANA」ロゴの部分を「777」に変えてアピールしたが、裏を返すと棟目では767と見間違う・・・という意味も含んでいた。同社は「トリプルセブン」と命名した。
日本航空は同時期に初めてB737-400を、DC-10の後継機としてMD-11WP採用しており、これら新型機には独自の愛称をつけてアピールした。
737は「フラワージェット」、MD-11は「Jバード」、そして777には「スタージェット」と命名し、1機ずつ星座の名前を付けてイラストを書き入れた。その後の300型でも「スタージェット」は続けられている。
日本エアシステムは初めてのボーイング製ワイドボディ機で、本来はB747-400を発注していた。
同社はワーキング・トゥゲザーに参加していないが、747をキャンセルし777に変更していた。
機体デザインは公募で選ばれ、同社のイメージカラーである「レインボーカラー」を機体全体に巻きつけるような、世界で初めてのデザインを採用して大きな話題となった。
当時はまだラッピングなどの技術が薄く、機体に直接ペイントするのが一般的。
デザイン画を見せられたボーイング社は、見たこともない複雑なデザインに当初断った・・という話は有名だ。
今こそ凝ったウェーブライン塗装は珍しくなくなったが、当時は斬新過ぎる程だった。
まだ日本エアシステムの777は、同社初の「スーパーシート」が採用された他、通常運賃に1,000円プラスするだけの「レインボーシート」が設定され、普通席を含めた全席にパーソナルモニターが装備された。
国内初の3クラス制だった事も大きな話題となったが、「レインボーシート」は今でいう「プレミアム・エコノミー」の発想の原点であった。
同社は777を「レインボージェット」と名付けたが、3社とも東京~新千歳・大阪・福岡・沖縄と言った幹線に投入し、利用客の争奪戦となった。
また座席は全日空・日本航空が3-3-3、日本エアシステムは2-5-2の9列で運航されたが、先の2社に300型が導入されると3-4-3の10列に増加されている。
特に300型は747の代替え機とされ、4発機の乗り入れが禁止された大阪・伊丹空港には必須の機体であり、747に準じたキャパシティが求められたのである。
現在もスーパーシート含めて全日空が504席、日本航空が498席仕様で運航されており、双発機としては最大の座席数タイトルを保持している。
↑(2枚)開け閉めしやすく設計されたピボット式のストウェッジ(ウィキペディア英語版より)
やや少ないものの、ほぼ同数の是席数が確保されるなら、4発機より双発機の方が採算性が良いのは明らかで、747を大量に運用していた全日空と日本航空は、計画を前倒ししてまで747を一気に退役させてしまうほど、777の有用性を認めていた。
加えて燃料と機体重量を増加させた長距離型の「ER」が作られ、世界でも777は標準化した。
「300ER」の実用化は10年後の04年と、意外と遅かったが、これはまだ747が数多く残っていたためで、初めて就航させたのはに日本航空である。
日本は生産分担を多く持っている事も影響し、あっという間に「777王国」になってしまった。
世界でも長距離性能が認められるとともに、通常型の200・300型の生産は打ち切られた。
現在、生産しているのは基本的に300ERと貨物型のFだけで、200ERと超長距離型の「LR」は事実上生産中止になっている。
ただし生産ラインは共通なので、受注があれば生産する事になっているが、14年以降両者の受注はない。
これは787が生産を開始した為で、特に座席数が被る787-9が生産されると、200型の意味はなさない状態にある。
先ごろ長胴型である「10」の生産も開始され、今月初めには全日空に1号機が納入されており、こちらは老朽化した通常型300型と置き替える予定になっている。
787は「長距離中型機」として、250席級の「8」が戦功販売されたが、300席級の「9」が発売されると、受注はこちらに偏っており、「8」の受注は既に高止まりになっている。
ボーイングでは787を「767」の後継機と見ていたが、実際には777の更新機材と言う見方をするエアラインが増えており、目論見は外れた格好だ。
前回書いたように、改良・発展型の「777X」も受注数は多いが、エアライン数は10社に満たない状態にある。
現在777各型を運用するエアラインは100社近くに上るが、777Xを「新規」で発注したのはドイツのルフトハンザ航空だけで、残りは更新機材として発注している。
777の受注数はこれまで2,033機で、約1,500機が納入済み。
そして1,426機が現役に確認されている。
即ち生産された機体の殆どが残存していることになる。
「ジャンボジェット」の747は、現行型の「8」まで約半世紀で約1,500機の生産だから、いかに777がハイペースであるか分かる。
747はやはり「特殊」な機体で、途上国や中小エアラインには持てあます機体であった。
しかし双発機の777であれば、そうしたエアラインでも長距離の2点間輸送が可能となり、特に途上国は先進国とダイレクトに結ばれることは国の発展にも貢献する事になる。
事実777が登場して以来、途上国の多いアジアや中東、アフリカ諸国のエアラインが777を採用することで経済が活性化した事例が多く見られるのである。
777と言えば、161機と言う途方もない機数を運用するUAEドバイのエミレイツ航空が有名だが、777が登場するまではナローボディ機で周辺諸国を飛ばすだけの小さなエアラインであった。
同社は777によって、ドバイを世界と直結させてあらゆる面に対し「中継点」としたのである。
TAXフリー制度を設けて、海外からの投資を呼び込み、金融センターとして機能させ、同社の利用客には「乗り換え」を促すことでドバイに立ち寄ってもらう。
旅行途中でも空港でお金を使ってもらえるし、出入国が自由であれば「継いで」に観光してもらえる。
街を歩けばドバイの良さが分かり、観光・ビジネスで再び訪れてくれる…これが功を奏して今や同国は「世界一の金持ち国」に成長した。
大げさだが、777がなければ同国の発展はなかったとも言えるほど777は重要な「基幹産業」なのである。
↑世界最大機数を保有するエミレイツ航空のB777-300ER(ウィキペディア英語版より)
日本では唯一採用しなかった「200LR」は、最大航続距離16,000キロを誇る超長距離機材。
エンジンは300ERと同じ高出力型「GE90-105B」を装備し、主翼も300ERと同じ延長型で翼端は「レイクド・ウィングフェンス」に変更した。
出現当時は世界最長の航続距離を持つ機体であり、それまでタイトルを保持していたA340-500を僅かに上回る性能を双発機で実現していた。
しかし登場時には787が具体化していたことや、いくら経済的とは言え16,000キロもの超長距離の需要が疑問視されて、思いのほか受注は伸びなかった。
生産数はシリーズ最低の59機で留まったが、新たに開発された純貨物型の「777F」は、基本的に「LR」を貨物型荷した機体である。
エンジンは200/300/200ERまではPW4070/GE90-103/トレント800が選択できたが、200ERの生産途中からほぼ「GE90」に限定され、300ERと777Fは「GE90-105」シリーズのみとなっている。
787がアメリカ製の「GEx」とイギリス製の「ロールス・ロイス・トレント1000」を選択出来るようになっていることから、基本設計が古くなった777に、生産コストの上昇を避けるために統一化したと考えられる。
ローンチユーザーの一つ、ブリテッシュ・エアウェイズは当然「トレント1000」を選択したが、それが出来ない300ERに関しては止むを得ず導入に至った。
だが787ではロールス・ロイス製が復活したことで、同社の長距離機材は787にシフトしつつある。
もちろん同社の787は全て「トレント1000」である。
↑(2枚)RRエンジン搭載の200ERとGEエンジンの300ERを運用するブリティッシュ・エアウェイズ(ウィキペディア英語版より)
19年3月の時点で、30機以上を運用する777のヘビーユーザーは18社ある。
最も多いのが前出のUAEドバイ・エミレイツで161機。次いでアメリカ・ユナイテッド航空の92機。
以降カタール航空(カタール・72機)、エール・フランス(フランス・70機)、キャセイ・パシフィック航空(香港・68機)、アメリカン航空(アメリカ・67機)、ブリティッシュ・エアウェイズ(イギリス・58機)、大韓航空(韓国・54機)、全日空(50機)、サウディア(サウジアラビア・47機)、シンガポール航空(シンガポール・45機)、日本航空(40機)、トルコ航空(トルコ・37機)、エバー航空(台湾、37機)、フェデックス(アメリカ、36機)、エティハド航空(UAEアブダビ・32機)、タイ国際航空(タイ・32機)、KLM(オランダ・29機)
ほとんどが大手メジャーであり、一部を除いて何らかの航空同盟に加盟しているエアラインが多い事、そして上位エアラインは複数種の777を運用していることが特徴である。
この中では貨物型のみ運用するフェデックスだけ、旅客型の777を運用していないのは当然だが、エミレイツ航空・カタール航空などは、777Fの他「200LR」も運用しており、「オール777」を実現している。
また初期型の運用経験があるエアラインが多く、特に日本の2社とアジアだけ採用した通常型300型を運用するエアラインがなを連ねているのも特徴である。
日本2社の他、キャセイ・パシフィック航空、シンガポール航空、タイ国際航空、大韓航空とも、老朽化で機数は減らしているものの座席数を増やした「中距離大量輸送型」として重宝している。
747がほぼ引退した現在、5,000~7,000キロ程度の距離を400席以上で運航できるのは777しかないため、各社は787-9/10やA350を後継機としながらも、777-300をなかなか手放せないでいる。
↑(3枚)日本にも飛来する通常型の300型。キャセイ・パシフィック航空、シンガポール航空、大韓航空(ウィキペディア英語版より)
10機以上20機未満となると、ユーザーは一気に数十社まで膨れ上がるから、今や777は747以上の「グローバルスタンダード旅客機」として君臨していると言って良い。
787・A350の出現で、程度の良い中古機材も増えており、とんでもないユーザーがいつの間にか増えていたりする。
また同機の規模としては考えられないLCCや、チャーター専門エアラインでの運用も増えて来ているのは時代の流れを感じる。
中古機の他、新造機も価格が安くなった事もあって、途上国からの受注がぽつぽつあるのも興味深い。
787に迫られているが、777はほぼ世界を席巻しており、ほぼ全大陸で運用されている。
↑(2枚)最もマイナーな777であろうトルクメニスタン航空の200LRとTAAGアンゴラ航空の300ER(ウィキペディア英語版より)
777が好まれるのは787程先進的ではないけれど、「熟成」された堅牢さだろう。
同時に747に次ぐ大きさを持つ胴体は、キャビンのアレンジメントに優れており、エアラインの需要に柔軟な対応が出来る。
以前787が導入された時、日系エアライン(と言っても導入したのは2社だが)のベテランパイロットが「オフレコ」としてこぼしたことがある。
「787は確かに先進的で優れた旅客機だが、カーボンファイバー(炭素繊維材)の機体は精神的に不安。実際操縦したが、軽過ぎて逆に大丈夫か?と思ったし、システムはバッテリー中心で、まるでプラモデルかラジコン飛行機の様だ。」
潜在意識の問題だろうが、787はいかにも「現代っ子」風で、頼りない感触が強いと言う。
パイロットは767や777を経験して来たそうだが、「同じ双発機なら、777の方がどっしり安定していて信頼度も高い。」と言う。
あくまで主観による換装なので、必ずしも正しいとは言えないが、良い意味で777は「保守的」と言う事なのだろう。
私が初めて777に乗ったのは日本エアシステム機だったが、事前にわかっていても「双発機」なのに、あまりの大きさに驚くと言うか、若干不安感を感じた。
200型のPW4070エンジンの直径は737の胴体とほぼ同じで、ERのGE90-105に至っては737より大きい。
キャビンも200型でさえ747の様に長く広く、天井が高い事に驚いた。
同時に「747の時代は終わったんだな」と思わざるを得なかったのだが、それだけの説得力が777にはあるのだ。
↑(3枚)最も新しいモデルB777F。上からフェデックス、カタール航空、大韓航空(ウィキペディア英語版より)
今後どのタイミングで「777X」に移行するのか興味深いが、貨物型の777Fは当分受注・生産が続く。
先に書いたように、747以上に生産されている機体なので、今後2~30年は現役に留まる事になるだろうか。
ただ受注が急に先細りになっているのが気になる所で、777Xの受注も伸び悩んでいる。
一方「弟分」の787は絶好調で、ボーイングの機体のセグメントの大幅な見直しは避けられないだろう。
先細りとは言え、意外なエアラインが今頃777・・と言う事も時折出ており、ボーイングとしては嬉しい半面777Xにしてほしいと思うところではないか。
オランダのKLM、スイスインターナショナルなどはつい近年300ERを導入したばかりだし、最初に200LRを導入したエアラインの一つ、パキスタン国際航空、日本には馴染み深いガルーダ・インドネシア航空などは「新規ユーザー」でもある。
↑(3枚)KLMの300ERとパキスタン国際航空の200LR/300ER(ウィキペディア英語版より)
また地元アメリカでは、ユナイテッドとアメリカンは787、デルタはA350を新規で導入しているが、777も併用を続けている。
アメリカン、ユナイテッドとも300ERより200ERの方が多く、デルタは200LRを運用する。
↑(2枚)日本線の主力で投入されるエール・フランスの300ERとオーストリア航空の200ER(ウィキペディア英語版より)
面白いところでは中東・イスラエルのフラッグキャリア、エルアル・イスラエル航空はB777-200ERだけ運用し続け、あららしい機材にはB787-9を選択した。
エアラインよって777と787の住み分けが非常にあいまいであり、エアライン側が試行錯誤している状態ではないかと思う。
ボーイングでも、いまだ777と787は別セグメントの機体、と言う考えは捨てていないのが実情だ。
だが絶対的地位を保ち続けていた747を、僅か20年で駆逐した事は間違いなく、21世紀初頭を代表する機体であることは間違いない。
最初はあまりに桁はずれで不信に思えてしまったが、今では「当たり前」の大型機になってしまった777。
10年先、20年先、777はどう変化して行くのか実に興味深い。
日本に乗り入れて来る777は数年前まで最も多い機種の一つだったが、787に変更するエアラインが増えているのが気にかかる。
天気の良い土曜日、街はさぞかし混んでいる・・と思ったが、賑やかではあるが特別と言うほどではない。
お花見を中心に遠出する人が多いのかも知れない。
夜は意外と寒く、寒がりの私はまだ冬物上着を脱ぎ切れていない。
夜行性ですので(笑)。
明日は概ね晴れそうだが、大気の状態が不安定でにわか雨の予報が出ている。
お花見は抜群の週末になりそうだが、早朝や夜は冷え込みそうだ。
女の子たちも、先日の雪が効いているのか、完全な春物になりきれていないようだ。
この半端さが仙台の春らしいと思うが、風邪をひく人も増えているそうなので注意を。
元気ですか?
今日は良い一日でしたか?
体調はどうですか?
風邪など引いてませんか?
お花見には最適の週末ですが、君は予定がありますか?
来週いっぱいは楽しめそうですし、少し足を伸ばすなら更に楽しめると思います。
君は宴会より、静かに鑑賞する方が好きだと思いますが、君なりの春を感じて下さい。
季節の花が好きだった君の事を、今日も思い出しています。
明日もどうかお元気で。
君に笑顔がありますように。
お休みなさい。
うるはしと 吾が思ふ妹を 思ひつつ 行けばかもとな 行き悪しかるらむ(万葉集巻十五 3729 中臣朝臣守)
☆今日のバス
1390号車 08年式三菱ふそうニューエアロスター(MP35JM) 富谷営業所
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